メッセージ

月例更新(2008年9月)・8月の活動報告

9月から背景色が秋モードに変わりました。
先月のライヴクリップ人気投票では7月に引き続きチャイコフスキーの「舟歌」が第1位を獲得しました。普通「舟歌」(バルカローレ)は波のリズムを模した3分割系の拍子で書かれるので、4拍子の舟歌は珍しい例といえます。
今月はシューマンの「トロイメライ」とショパンの「スケルツォ第4番」の2曲が再登場となりました(再アップ音源は、最下位に複数の音源が並んだ場合に、その空席を埋めるためにアップされます。過去の投票であえなく落選した音源が、基本的に古いものから順に登場します)。奇しくも使用楽器はプレイエル、ベーゼンドルファー、カワイ、ヤマハ、スタインウェイと、5つの異なるメーカーが並んでいます。収録環境も異なるので単純な比較はできませんが、それぞれの音色の違いを楽しんでいただければ幸いです。

オービオンリハーサル
8月は下旬から帰国し、秋田県で2つの演奏会に出演しました。
8月24日には湯沢市の雄勝文化会館オービオンのメインホールでリサイタルを開催しました。シューベルトコンクールの優勝記念として企画された公演で、シューベルトの「即興曲集 作品142」のほかショパンやプロコフィエフの作品が演奏されました。同会場は400席のこぢんまりとしたホールで、スタインウェイの豊かな響きが印象的でした。

ACOリハーサル 松尾葉子先生と
8月31日には秋田市のアトリオン音楽ホールで、アトリオン室内オーケストラの第29回定期公演に客演しました。同オーケストラは1994年に創設されたホールのレジデンスオーケストラで、私は第1回公演から毎年楽しみに聴きに行った聴衆でもあり、またこれまでに2度共演させていただいた経験もあります。今回はオーケストラの創立15周年を記念し、秋田出身のヴァイオリニスト石亀協子さん、チェリスト羽川真介さんとともに協奏曲を3曲披露する特別なコンサートで、700席の会場は満席となりました。私は2006年のミュンヘンARD国際コンクールでも演奏したモーツァルトのピアノ協奏曲第12番を演奏しました。芸大時代に授業でもお世話になった指揮者の松尾葉子先生との再会も懐かしく、とても楽しいステージとなりました。

9月2日・3日の大館市での催しも既に終了しましたが、これらは9月の活動報告の中で改めてご紹介いたします。

9月は引き続き日本で演奏会を行います。
7日の「絆」は芸高時代の仲間たちと毎年続けているシリーズの7回目で、初めて古巣・上野の東京文化会館を会場に開催されます。今年のテーマは「ロシア魂」、私はプロコフィエフの「戦争ソナタ」(第7番)に挑戦します。チケットのお申し込みを当サイトで承っています(詳しくはこちら)。どうぞ皆様お誘い合わせの上ご来場下さい。
また13日、所沢市松井公民館でのリサイタルにつきましても当サイトでチケットを取り扱っています(詳しくはこちら)。
その他の演奏会につきましては演奏会情報のページをご覧下さい。

今月も佐藤卓史公式ウェブサイトをどうぞよろしくお願いいたします。

ショパン誌に「絆」特集記事掲載

8月18日発売の音楽雑誌「ショパン」9月号(株式会社ショパン発行)62/63ページに、「今年もやってきた『絆』の夏」と題してピアノ・コンサート「絆」の特集記事が掲載されます(なお印刷ミスのため最終行が欠けています。「ピアノという孤独な楽器も、5人集まって弾けばもっといろんなことができるということをお伝えできれば幸せです。」の赤字部分が欠落箇所です)。「ショパン」は全国の書店、楽器店店頭でお求めいただけます。
9月7日の「絆 vol.7〜ロシア魂」のチケットは当サイトでもご注文を承っています。詳しくは演奏会情報のページをご覧下さい。

シドニー国際コンクール第4位

このたびオーストラリア・シドニーで開催された第9回シドニー国際ピアノ・コンクールにおいて第4位ならびに最優秀ショパン作品演奏賞を受賞いたしました。
ファイナルの審査結果は次の通りです。
第1位 コンスタンティン・シャムライ(ロシア)
第2位 タチアナ・コレソヴァ(ロシア)
第3位 ラン・ダンク(イスラエル)
第4位 佐藤卓史(日本)
第5位 北村朋幹(日本)
第6位 エリック・ズーバー(アメリカ)

ハンブルク・オーディション
シドニー国際ピアノ・コンクールは4年に1回開催される世界でも最も大規模でレヴェルの高いコンクールの1つです。今回の大会には世界から240名の応募者があり、今年の1月から3月にかけて世界の12都市(ナポリ、ウィーン、ハンブルク、パリ、モスクワ、ロンドン、ニューヨーク、ロサンジェルス、東京、北京、上海、シドニー)で事前オーディションが行われ、ここでシドニーの本審査に進める36名が選出されました。私は2月1日にハンブルクの会場で受験しましたが、同会場では20名以上の参加者のうち合格者わずか2名という超難関でした。

シドニーでの本審査は7回のステージから構成されています。
・ステージ1(7月17・18日、ソロ20分、36名)
・ステージ2(7月19・20日、ソロ20分、36名)…第1次結果発表
・ステージ3=クォーターファイナル(7月21・22日、ソロ40分、20名)…セミファイナリスト発表
・ステージ4=セミファイナル/ソロ(7月23〜25日、ソロ50分、12名)
・ステージ4=セミファイナル/室内楽(7月23〜25日、ピアノ・トリオ1曲、12名)…ファイナリスト発表
・ステージ5=ファイナル1(7月29・30日、モーツァルトの協奏曲1曲、6名)
・ステージ5=ファイナル2(8月1・2日、19/20世紀の協奏曲1曲、6名)…最終結果発表

シーモアシアターセンター
シーモアセンターにて
スケジュールを見ていただいておわかりの通り、セミファイナル終了までは1日の休みもなく審査が行われます。加えてレパートリーも膨大で、実に過酷なコンクールでした。今回はコンクール開始前後の日程がローマ教皇の訪豪に重なり、カンタス航空がストライキを実施したせいでヨーロッパ・アメリカからの参加者の到着便が大幅に遅れ、このため演奏順の大幅な変更が行われました。そうしたハプニングもあって最初のステージでは実力を発揮できなかった参加者もいたようですが、このコンクールでは最初の2ステージを全員聴いてから審査するという方式を採っており、ステージ2で挽回、というパターンも多く見られたようです。
セミファイナルまでの予選会場はシドニー大学のシーモア・シアター・センターのヨークシアターでした。もともと演劇用に設計された同ホールは残響がほとんどなく、演奏の粗が目立ってしまう難しいホールでした。オーストラリア人の弦楽器奏者2名とともにピアノ・トリオを演奏するセミファイナルの室内楽は私自身最も楽しみにしていたラウンドで、実際このステージの演奏が最もうまくいったように感じています。

シドニーオペラハウス
オペラハウスコンサートホール
ファイナルは世界遺産にもなっているシドニー・オペラハウス内のコンサートホールで、シドニー交響楽団との共演で行われました。ファイナル最終日にはほぼ満員の聴衆が詰めかけ、このコンクールの人気の定着ぶりが窺われました。オペラハウスは外観も内装も実に立派でしたが、2700席のホールではピアノの響きが散乱してしまう印象がありました。その中でも今回私が選んだカワイ製のフルコンサートグランドピアノSK-EXは音の通りと音色の美しさにおいて際立っており、多くの聴衆や審査員の高い評価を集めました。私も日本人として大変嬉しく思っています。

シャムライと ダンク・ズーバーと 北村朋幹君と
今回のコンクールには世界からトップレヴェルのコンテスタントが集い、その素晴らしい才能と実力には大いに刺激を受けました。その中で第4位という結果を残せたことは非常に幸運なことだったと感じています。
一方で自分の演奏の課題や問題点も数多く発見しました。今回の反省を糧に、これからも地道に精進していきたいと思っています。

月例更新(2008年8月)・7月の活動報告

7月のライヴクリップ人気投票では、チャイコフスキーの「舟歌」が第1位となりました。1年間の情景をひと月ずつの12曲で綴ったピアノ曲集「四季」の6月として書かれた作品で、チャイコフスキーらしい愁いに満ちた旋律線で人気があります。

7月後半から、オーストラリアのシドニーで開催中のシドニー国際ピアノ・コンクールに参加しています。今月のライヴクリップ新着音源はコンクール第1ステージで演奏したプーランクの「プレスト」です。
現在6名のファイナリストによるファイナルが進行中で、今日と明日の2日間、その最終ステージ(19・20世紀の協奏曲)がシドニーオペラハウスのコンサートホールで行われます。私は明日8月2日の午後、シドニー交響楽団とベートーヴェンの協奏曲第5番「皇帝」を演奏します。
ファイナルの模様はオーストラリアの放送局ABCの下記サイトから生中継されます。
http://www.abc.net.au/classic/sipca/
私の演奏は現地時間15時20分前後、日本時間14時20分前後からの予定です。
また上記サイトにはこれまでの各予選ステージの抜粋、ならびにファイナル前半のモーツァルトの協奏曲の全員の演奏もアップされています。お楽しみいただけましたら幸いです。

8月は下旬から帰国し、秋田で演奏会に出演します。詳しくは演奏会情報のページをご覧下さい。

今月も佐藤卓史公式ウェブサイトをどうぞよろしくお願いいたします。

「衝撃対談 山本貴志×佐藤卓史」掲載のお知らせ

11月20日、上大岡ひまわりの郷ホールでの「衝撃のデュオ」で共演するピアニスト、山本貴志君との対談記事第1回が本サイトひまわりの郷シリーズ特集ページにアップされました。今月から10月まで各月10日に、4回にわたって掲載していく予定です。今後の展開にもどうぞご期待下さい。

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