メッセージ

9月・10月の活動報告

9月から10月にかけての、日本での演奏会がすべて無事に終了しました。

今回の3週間弱の帰国期間には、クローズド公演3回を含む8回の演奏会に出演しました。うち6回はヴァイオリニストの佐藤俊介君とのデュオ、残りの2つは私の母校である東京芸大附属高校の生徒たちとの共演でした。

銀座ヤマハ銀座ヤマハ銀座ヤマハ
シリーズの皮切りは、9月23日のヤマハ銀座店でのインストアイヴェント。3月にリリースされた佐藤俊介君のヴァイオリン小品集CD"preludes"のプロモーションです。入場無料ということもあり、店内には立錐の余地もないほど大勢のお客様がご来聴下さいました。
トークを挟みながらアンコールを含む6曲を演奏した後、サイン会と写真撮影が行われました。

日英協会
9月26日と27日には、皇居近くの和田倉噴水公園レストランにて、それぞれ「日英協会」「パリクラブ」主催のサロンコンサートが催されました。いずれも会員制のこぢんまりした集いでしたが、天井が高く、木が多用された造りのレストランはたいへん音響が良く、気持ちよく演奏することができました。
芸高コンサート
俊介君とはここでいったん別れて、彼は北海道へ、私は少し遅れて秋田へ向かいました。
9月29日の関係者のみ公開の事前演奏会を経て、10月1日に秋田市のアトリオン音楽ホールにて、「東京芸術大学音楽学部附属音楽高等学校 Concert in Akita」が開催されました。これは私の高校時代にはなかったイヴェントなのですが、2年生の修学旅行に演奏旅行を組み込んだ「演奏修学旅行」というものが2年前から行われており、今年の開催地は秋田ということで、出身者の私をソリストに迎えていただいたものです。
モーツァルト「フィガロの結婚」序曲に始まり、弦楽合奏によるチャイコフスキーのセレナード、ラフマニノフの2台ピアノの組曲、作曲科生徒の意欲的な新作、それに邦楽と、盛りだくさんのプログラムで、私もリハーサルを聴きながらとても楽しみました。
私の出番は最後に演奏されたモーツァルトの協奏曲「ジュノム」でした。当日の午前中に現地入りしたにも関わらず、疲れも見せず、本番で最高の演奏を聴かせる彼らの若いエネルギーと集中力には本当に恐れ入りました。秋田の皆様にも、芸高生の真の実力を感じていただけたのではないかと思っています。

ひまわりの郷ひまわりの郷ひまわりの郷
波田町アクトホール
東京に戻って佐藤俊介君と再会し、10月3日から3回に渡ってデュオ・リサイタルが開催されました。プログラムは前半にモーツァルトとブラームスのソナタ、後半はそれぞれのソロ曲と小品を数曲演奏しました。
地元出身の若手ピアニスト市川真一郎君のソロを迎え、盛りだくさんの演奏会となった掛川市の「美感ホール」(3日)、これまでの「佐藤卓史・ひまわりの郷・リサイタル・シリーズ」の中でもおそらく最多入場者数を記録した横浜市の「ひまわりの郷」ホール(4日)、上高地の美しい自然の中にある長野県波田町の情報文化センター「アクトホール」(8日)、それぞれの会場で私たちのデュオをお聴きいただけたことをとても嬉しく思います。また使用ピアノもそれぞれヤマハ、スタインウェイ、ベーゼンドルファーと三様で、俊介君が奏でるベルナデルの繊細な響きとのハーモニーの違いも興味深いものでした。

8日の波田町の演奏会が、私の日本における2006年最後の演奏会となりました。今年も大勢のお客様にお聴きいただき、感謝の念に堪えません。ご来場・ご支援いただいた皆様、関係者の皆様に厚く御礼申し上げます。

さて、シリーズ最中の3日にサイトの月例更新が行われました。
ライヴクリップの第1位はやはりシャミナードの「森の精」、4ヶ月間連続のトップです。ショパンの「スケルツォ第4番」や「練習曲op.10-1」が過去に第1位を獲得しながらも、次の月には選外となってしまったことを考えると、シャミナードの2作品の人気の底力…みたいなものを感じます。

私は10日に日本を発ち、ドイツ・ハノーファーで留学生活が始まりました。新学期開始の慌ただしさもようやく落ち着いてきたところです。
日本の皆様に次にお目に掛かれるのは来年となります。このサイトではドイツからのお便りや、楽しい企画の掲載も予定しておりますので、どうぞこれからもご期待下さい。

7月の活動報告

梅雨明けの待たれる今日この頃です。

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7月13日・14日の両日、秋田市のアトリオン音楽ホールで私のソロデビューCDのレコーディングが行われました。
アトリオン音楽ホールは1989年にオープンした700席のコンサートホールで、私は幼い頃から聴衆として、また演奏者として何度となく足を運んだ思い出深いホールです。昨年11月にアトリオンの自主事業として開催された私のリサイタルのライヴ音源を聴いたプロデューサーが、このホールの響きに魅了され、昨秋と同じベーゼンドルファー・インペリアルのピアノを使用したレコーディングが実現しました。
CDの内容は私のお気に入りの小品を集めた「名曲集」で、リストの「ラ・カンパネラ」をはじめ、メンデルスゾーンの「ロンド・カプリチオーソ」、ブラームスの「間奏曲 op.118-2」、シャミナード「秋」などロマンティックな作品を中心に十数曲が収録される予定です。
初めてのソロCDのセッションということで、事前には不安や緊張もありましたが、始まってみると弾き慣れたホールの響き、自在に要求に応えてくれるピアノに助けられ、順調にレコーディングを終えることができました。レコーディングの模様とインタヴューは7月18日夕方のAKTニュース(秋田テレビ)で放送されました。
このCDは来年春、ナミ・レコードからリリースされる予定です。


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7月17日には、秋田県大館市の大館市民文化会館でリサイタルが開催されました。
このホールには素晴らしいスタインウェイがあるので、一度リサイタルを…というお話を何度かお聞きし、この度ようやく実現した、私にとっては初めての大館公演です。ピアニストの小山実稚恵さんが選定されたというフルコンサートグランドは、非常にクリアかつしなやかな音色が印象的でした。
この日の演奏曲目は前半にシューベルトの「4つの即興曲」とバルトークのソナタ、後半にはショパンなどの小品を6曲並べたプログラムで、異なる様式のさまざまなピアノ音楽をお楽しみいただきました。
終演後にはサイン会が催されました。大館市には私の父が若い頃住んでいたことがあり、当時の知り合いの方々も多数駆けつけて下さいました。


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7月23日、日本大学カザルスホールにて毎年恒例の「絆」ピアノ・コンサートが開催されました。「絆」は、高校の同級生たちと5人で結成したグループで、今年で結成5年目になります。今回は「20世紀を追う」のタイトルの下、ラヴェル『夜のガスパール』から1938年生まれのジェフスキの作品まで、20世紀音楽に焦点を当てたプログラムを企画しました。前回不参加だった本山乃弘君も今回は3名のゲストと共に室内楽で参加、2年ぶりに5人が揃った「絆」のステージで、コルンゴルトの知られざる作品に光を当ててくれました。
「現代音楽」と呼ばれて敬遠されがちな20世紀音楽の中にも、これほど楽しく聴きやすい作品がたくさんあるということを、多くの方々に実感していただけたのではないかと思います。
「絆」公演は、皆様のご協力をいただきながら、最初の段階からすべて手作りで行われています。これからもこの活動を続けることができるよう、どうか温かいご支援をいただけましたら幸いです。

今秋より留学します

皆様いかがお過ごしでしょうか。私は現在ドイツに滞在中です。こちらは今サッカー・ワールドカップの真っ最中ですが、実は6〜7月はドイツの音楽大学の入学試験の時期でもあり、私も含め多くの日本人音楽学生が受験に訪れています。今年はW杯と重なったせいで航空運賃は値上がりし、ホテルは満室…ということで、サッカーに無関係な渡航者にとっては実にはた迷惑な話です。

私は今月14日にハノーファー音楽演劇大学(Hochschule für Musik und Theater Hannover)を受験し、このたび合格の通知を受けました。今年10月から、同大学のKünstlerische Ausbildung(芸術家養成)コースに入学し、アリエ・ヴァルディ教授の下で研鑽を積むこととなりました。ヴァルディ教授はイスラエル生まれのピアニスト・教育者で、リ・ユンディやイム・ドンヒョクをはじめ多くの優秀なピアニストを育てた名教師として知られています。私は以前より師事を望んでいたので、このたびその希望が叶い大変嬉しく思っています。
これからの数年間、クラシック音楽の発祥の地ヨーロッパで、音楽家として活動していくための基礎を身につけるべく精進していきたいと思っております。

この時期の北ドイツは日本に比べて圧倒的に日照時間が長く、外は夜10時頃まで明るい時間帯が続きます。湿度も少なく、とても過ごしやすい季節です。
私は来月初めに帰国する予定です。皆様どうぞお元気でお過ごし下さい。

4月の4公演終了

4月に予定されておりました4つの演奏会がすべて終了いたしました。

8日は、秋田県北秋田市の「北秋田市文化会館・ファルコン」でコンサートに出演しました。同市で30年に亘り教育活動を続けられてきた三沢由美子先生の音楽教室の発表会のゲストとしてご招待いただいたもので、トークを交えながら約1時間半の演奏会でした。
プログラムにはモーツァルトからバルトークに至るさまざまな時代・国の作曲家を集め、教室の生徒さんたちをはじめとするお客様にクラシックピアノの魅力をお楽しみいただけたのではないかと思います。

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翌9日は、東京文化会館小ホールにて、日本ピアノ調律師協会主催の「新人演奏会」に出演しました。4月4日の「ピアノ調律の日」(調律の基準音「ラ」が440Hzであること、「ラ」の英語名「A」がAprilの頭文字であることに由来)を記念して同協会関東支部が毎年開催しているイヴェントで、関東地区の11の音楽大学(音楽科のある大学)から1名ずつ推薦された新卒業生が、それぞれ約15分間のレパートリーを披露しました。
私はフランスの女性作曲家シャミナードの小品を4曲演奏しました。現在ではほとんど忘れ去られ、楽譜の入手も極めて難しい作曲家ですが、その作品は当時流行したサロン風ピアノ音楽の中でも、一際高い芸術性とセンスの良さを感じさせます。今後も機会の許す限りシャミナード作品の紹介に力を入れていきたいと考えています。
終演後には関東支部支部長より、出演者全員に賞状と記念品の贈呈が行われました。記念品として渡されたのは調律に使用する442Hzの音叉(おんさ)で、調律師協会らしい粋な品と思いました。


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15日には、東京芸術センター・天空劇場にて、ヴァイオリニスト斎藤アンジュ玉藻さんとのデュオリサイタルに出演しました。
東京芸術センターはこの4月に北千住にオープンしたばかりの新しい建物で、「天空劇場」は最上階の21階に位置する多目的ホールです。日本では珍しい、「ベヒシュタイン」と「プレイエル」のコンサートグランドピアノを1台ずつ所有し、この日はその両方の楽器を使用した興味深いコンサートとなりました。
プレイエルは響きが薄く、ヴォリューム感にやや不足する代わり、ショパンなどでは繊細ですっきりした音質を得ることができます。プレイエルの大型の楽器は最近作られ始めたばかりだそうで、恐らく日本での導入は初めてだろうと伺いました。
対するベヒシュタインは、非常に豊潤な響きを持ち、コントロールしやすいピアノで、フォーレのヴァイオリン・ソナタでは斎藤さんのストラディヴァリウスとのアンサンブルで威力を発揮しました。
なお、東京芸術センターの1階のラウンジにはザウターとスタイングレーバーの小型のピアノが置かれており、このうちザウターを擁する「ラウンジ・リスト」にて、ひまわりの郷・ファンクラブ主催のファンイヴェントが5月27日に行われることになりました。詳しくは、ひまわりの郷・ファンクラブ公式ブログをご覧下さい。


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23日には、東京藝大奏楽堂での「同声会新人演奏会」に出演しました。「同声会」は芸大の同窓会で、この春の新卒業生の中から学部の推薦を受けた28名が、昼と夜に分かれて15分以内のプログラムを披露しました。
私は今年生誕250周年を迎えたモーツァルトのソナタを演奏しました。モーツァルトはいつ弾いても難しく、課題も多く残りましたが、これを機会にじっくり取り組んでいきたい作曲家でもあります。
奏楽堂は、高校の時から学内コンサートや試験で何度もステージに立った思い出深いホールですが、これが事実上最後の演奏ということになりました。


4月も終わりに近づき、ライヴクリップの投票締切も間もなくとなっております。奮ってご投票下さい。

3月のリサイタル終了(3月23日・29日)

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3月23日と29日、それぞれ上大岡「ひまわりの郷」ホールと紀尾井ホールにてリサイタルが行われました。プログラムは2公演とも同じものでしたが、ウィーンゆかりの作曲家の作品を集めたことから上大岡公演には「ウィーンの香り」というサブタイトルが付与されました。
この上大岡公演は「ひまわりの郷・ファンクラブ」主催の「佐藤卓史・ひまわりの郷・リサイタル・シリーズ」の第5回公演として行われ、いつもながらのファンクラブの皆様の献身的なご協力により開催が実現したものです。
紀尾井ホールの公演は、新日鐵文化財団が主催する「紀尾井ニュー・アーティスト・シリーズ」の第2回に抜擢していただいたもので、ハガキ応募による全席ご招待の形で行われました。800の座席がほぼ埋まるほどの大勢のお客様がご来場下さいました。
今回のメインとなったベートーヴェンの「エロイカ変奏曲」、シューベルトの「さすらい人幻想曲」の2つの大曲は、途中に休みを挟まずに演奏されることもあってなかなかハードなプログラムでしたが、これまでの勉強の成果を確認し、また今後の課題を発見するための非常によい機会になったと思います。
ご来場下さった皆様、ありがとうございました。

※写真は3月23日、上大岡「ひまわりの郷」ホールでのリハーサル風景です。

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